【言語ミスディレクション】なぜ直接的な表現を避けて暗示させるのか


以前、
「マジックのオチ・タネを想起させる言葉は使ってはいけませんよ」
という言語ミスディレクションに関するルールを動画で公開したところ、


「いや、あんたそんなこと言っておいて、オチを想起させる言葉つかってますやん」
みたいなご批判を頂きました。



改めてお伝えすると、
言語ミスディレクションとして注意が必要なのは、
「ミスディレクションなしに実現できない、高度なマジックにおいて」
です。


・とりあえず手を動かせば現象が成立する。
・言葉を注意しなくたってマジックになる。
・お客さんと距離があって、お客さんに突っ込まれることがないシチュエーション。

そういうレベルのお話じゃあないんでっせ!




で、
なぜ直接的な表現を避けるのかというと、


僕は何度もお伝えしていることなのですが、
言葉は

・反発を生み
・疑いを生み
・何かを想起させる

からです。



例えばコインでもカードでも、
フェイクパス(反対の手に渡したふり)をする時、
「右手にコインを持ちます」
と自ら言うバカはいないと思います。


そう言うことによって、
「本当に持ったのか?」
と余計な疑いを生んでしまうからです。


あるいは、
ギミックのカードを使いながら、
「このカードには何の仕掛けもないんですよ」
と強調し過ぎるマジシャンもおバカさんでしょう。


アンビシャスカードで何度も現象を見せる時、
「カードをすり替えて入れているわけじゃないですよ」
とアピールしてしまうのも品がないと僕は思います。

(マジックやマジシャンのスタイルにもよるんでしょうが、タネがないことを論理的に証明していくような見せ方・言葉遣いって好きじゃありません。)




僕はこのことを、
「記念日のサプライズ」に例えてお伝えします。


(女性にとっての記念日に)
「今日のデートの最後、花束のプレゼントを用意してるんだ!」
と言ってしまったら、それではサプライズになりません。


かといって、
「今日はデートしたら、手ぶらですぐ帰ろうね」
と強調し過ぎることで、

「手ぶらで?」
と反発が生まれ、

「何かプレゼントでもしてくれるのかな?」
とオチが想像されてしまいます。



オチが分かっている状態でマジックを進めるのは、
(ミスディレクションが必要なマジックにおいて)ご存知の通りストレスフルです。


だから常に、
タネにつながってしまう直接的な表現は避け【ミスディレクション】、
別のところに意識が向かってくれる【ディレクション】言葉をチョイスしていくのです。


マジックプロデューサー Matty (マティー)


テンション上げてこか!