▷言葉が思考を生み出し、思考が目線を動かす。〜テーブルを貫通するコイン【動画解説】〜


左手から右手へコインをつかんだ“ふり”を
マジックレッスンの中で行います。

つかんだふりだから、
ここはあまり凝視されたくないし、
疑われたくないポイントになります。


にもかかわらず、
マジックを覚えたての方は、

より凝視されたり
より相手が注意深くなるような
言葉を使ったり、
タイミングを作ったりしてしまいます。


例えば推理小説とか事件もののドラマなんかで、
「この人は犯人ではありません」とか
「この登場人物は善良な人間です」と
強調されればされるほど、

読者や視聴者としては、
「ほんとに?」
って疑ってしまいますよね?

あるいは、
「犯人を見破ってやろう!」
って意識が強くなってしまいますよね?


マジックにおいても、

・どんな言葉を
・どんなタイミングで言うか

によって、
観客の注意力(思考)を変化させてしまい、
マジックがやりにくい=タネが推測されやすい
=失敗しやすいシチュエーションを
作ってしまいます。

マジックを覚えたての方は
ただでさえ技術が未熟なので、

言葉でも失敗しやすい
シチュエーションを構成すれば、
よりうまくいかなくなってしまいます。

だから僕は、言葉遣いに関してうるさいんです。



『テーブルを貫通するコイン』
というマジックがあります。


これは、
右手にコインを持っているように見せ、
実際には左手にコインを持っていることによって、
コインがテーブルを貫通したように見せます。

【解説動画】

コインを左手から右手に持った“ふり”をする瞬間、
「コインを右手に持って…」
と言ってはいけないことになります。

その言葉は、
「ほんとにコインを右手に持った?」
という観客の思考を生み出してしまう
(=タネがバレている)からです。


また、
コインを右手に持った“ふり”をする前に、

「これからコインがテーブルを貫通します」
と宣言するのもマジシャンにとって
好ましくない状況を作ります。

「コインがテーブルを貫通する?
  そんなわけない。
  きっとどこかでコインを
  こっそり移動させるんだ。
(よし、しっかり見てよう!!)」

と観客は推測し、それはまさに正解だからです。

タネがバレやすくなります。


ですから、

「コインと、テーブルを使って
  マジックをします」
程度のセリフにします。

この言葉は、観客の中で
余計な思考(疑い)を生み出さないからです。


人は思考した結果、
それに合った行動を起こします(目を動かす)。

「コインをこっそりどこかに隠したり
  移動させたりするんじゃないの?」

と思考されれば、
その通りコインに対して注意深く見てくる
=タネがバレやすくなるということです。


マジシャンは観客の目線(つまり思考)を
コントロールしたいわけだからこそ、
観客がとんな思考を生み出すかに
注意しなくてはいけません。

観客の思考は言葉によって
生まれるものが多いというわけです。

だから、
言葉の使い方やタイミングに気を遣うのです。


本当はさらに、
言葉と動作のタイミングを
複雑に組み合わせることによって、

より観客の意識をすり抜けるような
やり方をするのですが、

ブログに書くとややこしくなりそうなので
今回はこのへんで。


マジックというのは、
「手先の技術」と「心を誘導する技術(セラピー)」
の掛け合わせです。

どちらも高めた時、
奇跡のようなことが起こせます。




僕のマジック教室では、
人の心をどう導くかという
セラピーの要素が強いので、

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マジックアーティスト Matty